乳腺外科

乳がんの治療乳がんの治療

Treatment of Breast Cancer

乳がんと診断されても、適切な治療を受ければ、かなりの確率で治癒し、再び元気な生活を送ることができます。
まず大切なことは、乳がんの状態(ステージ、サブタイプなど)について調べること。
次に大切なことは、どんな治療をうけるか納得して決めていくことです。
乳がんの治療は、手術、放射線治療、薬物治療からなりますが、その組み合わせや順番は患者さんによって異なります。
最適、最善な治療法を十分に相談しながら決めていきます。

facebook 

乳がんと診断されても、適切な治療を受ければ、かなりの確率で治癒し、再び元気な生活を送ることができます。

まず大切なことは、乳がんの状態(ステージ、サブタイプなど)について調べること。

次に大切なことは、どんな治療をうけるか納得して決めていくことです。

乳がんの治療は、手術、放射線治療、薬物治療からなりますが、その組み合わせや順番は患者さんによって異なります。最適、最善な治療法を十分に相談しながら決めていきます。

手術

乳がんの手術には、乳房部分切除術と乳房切除術があります。さらに、乳房再建を前提とした乳頭温存皮下乳腺全摘術もあり、乳房再建の方法にも自家組織を使う方法、人工物を用いる方法があります。

乳がん手術に対する患者さんの思いはそれぞれ違います。「できるだけ自分の乳房を残したい」と考える方もいらっしゃる一方、「リスクを1%でも下げるためなら乳房を全部とってしまいたい」と考える方もいます。患者さん一人ひとりの思いをお聞きし、最も良い方法を決めていくことが大切だと考えています。

入院を必要とする乳がんの手術については、がん診療連携拠点病院と連携しています。

放射線治療

乳がんの手術後には放射線治療が必要となることがあります。
乳房部分切除を行った場合や、リンパ節転移が高度にあった場合が対象となります。

放射線治療については、がん診療連携拠点病院と連携しています。

(出典) 島根大学医学部付属病院 診療案内2018

薬物治療

乳がんはしこりをつくるようになると、全身に微小転移という目に見えないごく小さな転移をおこしますが、微小転移は手術や放射線治療といった局所の治療では対処することができません。全身にいきわたる薬物治療を行うことで微小転移を抑制し、転移再発を予防することが薬物治療の目的であり、乳がん治療の要となります。

乳がんの薬物治療にはホルモン治療、抗がん剤治療、分子標的治療があります。
乳がんは「ホルモン受容体の発現」「HER2蛋白の発現」「増殖能の指標(Ki67)」の組み合わせにより
5つのサブタイプに分類され、このサブタイプに基づいて薬物治療が選択されます。

外来化学療法室で、安心安全な治療を

当院の外来化学療法室には、テレビを備え付けた、ゆったりとした3つのリクライニングシートがあります。室内は木のぬくもりを感じ、リラックスできる空間となっています。

また感染予防や、プライバシー保護の目的から、外来化学療法室への入り口は一般玄関とは別に設けています。

当院では、がん薬物療法認定薬剤師の資格をもつ薬剤師と抗がん剤治療の経験を5年以上有する看護師が勤務しており、安全に薬物治療が行える体制をとっています。医師、薬剤師、看護師とで情報を共有し、副作用に速やかに対応していきます。

転移再発乳がんの治療

肺や骨、肝臓など遠隔臓器への転移をきたした乳がんは、現在の医療では完治させることが非常に困難です。

治療の目的は、病状の進行を抑え、生活の質(QOL)の維持することになります。治療の主体は薬物治療となりますが、病状に応じて、手術や放射線治療を行うこともあります。乳がんの薬物治療の進歩は目覚ましく、適した治療を継続することで、病状を安定させていくことができます。

ご本人やご家族のお気持ちに寄り添いながら、治療を継続していただけるよう努めていきます。